注文住宅を考え始めると、「坪単価はいくらが相場なのか」「安い会社を選んで大丈夫なのか」と迷う方は少なくありません。坪単価は、本体価格や延床面積などをもとに算出されますが、会社によって計算に含める範囲が異なるため、数字だけで判断すると失敗につながる場合があります。
本記事は資金計画・土地探しの段階から家づくりをサポートしているフリーダムアーキテクツが、注文住宅の坪単価についてわかりやすく解説します。
この記事はこんな人におすすめ
- 注文住宅の坪単価相場がいくらか知りたい
- 坪単価が安くてもやめたほうがいいハウスメーカーを知りたい
- 坪単価をなるべく抑える方法がないか探している
この記事でわかること
- 坪単価の全国平均は約110万円
- 坪単価の算出方法はハウスメーカー・工務店によって違うので要注意
- 家づくりのメリハリをつけて坪単価を抑えよう
Contents
注文住宅の坪単価って何?
そもそも坪単価とは何なのかということですが、これは建物の建築費を延床面積で割った1坪当たりの建築費のことで、「坪単価=建築費 ÷ 延床面積(坪)」で算出されます。1坪は大体3.3平方メートルです。
たとえば、延床面積が100坪の家の建築費が3000万円であったとすると、この家の坪単価は30万円となります。
坪単価は注文住宅を建てるときにも目安とされることが多いですが、会社ごとに坪単価の出し方が異なるため、坪単価を知ることで同時に、会社ごと、商品ごとの大まかなグレードもまた知ることができます。
【地域別】注文住宅の坪単価の平均
2024年度住宅金融支援機構の調査によると、坪単価の平均は約110万円でした。これは、注文住宅の建築費の平均である約3,932.1万円を延床面積の平均である約35.8坪(118.5㎡)で割って算出したものです。
坪単価は地域によって以下の表のようにやや開きがあります。
| エリア | 住宅面積 | 建設費 | 坪単価の目安 |
|---|---|---|---|
| 全国 | 118.5㎡(約35.8坪) | 3,932.1万円 | 約110万円 |
| 首都圏 | 117.6㎡(約35.6坪) | 4,252.7万円 | 約120万円 |
| 近畿圏 | 122.0㎡(約36.9坪) | 4,118.6万円 | 約112万円 |
| 東海圏 | 119.3㎡(約36.1坪) | 3,935.5万円 | 約109万円 |
| その他地域 | 117.9㎡(約35.7坪) | 3,741.7万円 | 約105万円 |
出典:住宅金融支援機構「2024年度 フラット35利用者調査」
首都圏では首都圏以外の地域に比べて人件費が高く、建築需要も集中しやすいため、工事費が上がりやすい傾向があります。
ハウスメーカー・工法によって坪単価は異なる
注文住宅の坪単価は、依頼するハウスメーカーや工務店によって、ある程度レンジが決まります。規格化や仕入れの工夫で価格を抑えるローコスト系や、性能・設備を重視する高価格帯、バランスの良いミドルコスト系など、それぞれ特徴があるためです。
さらに、木造軸組工法や鉄骨造など、採用する工法によっても坪単価は大きく変わります。一般的に木造は費用を抑えやすいですが、木造プレハブ住宅のように仕様によっては鉄骨造より高くなるケースもあるため、一概に木造の方が安いとはいえません。
依頼したいハウスメーカー・工務店と希望の工法が大体決まったら、相談段階で坪単価を確認しておくと予算計画を立てやすくなります。
注文住宅で坪単価を比較する際に注意すべきこと
坪単価は費用を見積もる際に便利ですが、以下のような注意点もあります。
・延床面積で計算されていないケースがある
・建築費に含まれる費用と含まれない費用
・延床面積が小さくなるほど割高になる
・設備のグレードアップでかかる費用が上がる
それぞれ詳しくみていきましょう。
延床面積で計算されていないケースがある
先ほど述べた通り、坪単価は建築費を延床面積で割った数値であるのが一般的です。しかし、坪単価の出し方には共通のルール等がないため中にはベランダやポーチなどの本来延床面積には含まれない部分も含んだ施工床面積で計算しているメーカーや工務店も存在します。
施工床面積で坪単価を計算した場合、施工床面積のほうが延床面積よりも数字が大きいので、建築費を割った際には坪単価が安くなります。
しかし、実際にかかる建築費には変わりがないので、家が建った後で思ったよりも高くついたという印象を受けることになりますので注意が必要です。坪単価の基準が違えば、いくら慎重に比較しても意味がありません。
家の注文を出す前には、メーカーや工務店が提示している坪単価が延床面積をもとに算出されているのかどうかを確かめておくようにしましょう。
建築費に含まれる費用と含まれない費用
ハウスメーカーや工務店が提示する坪単価には、基礎・構造・内装・設備など建物本体の工事費を含むのが一般的です。一方、外構工事・地盤改良・登記費用などは含まれないケースが多いです。そのため総額は「坪単価×坪数」より高くなると考えておきましょう。
また、含まれる範囲は会社ごとに異なるため、見積もり時にしっかり確認しておきましょう。
延床面積が小さくなるほど割高になる
延床面積が小さくなると建築費は下がりますが、坪単価は高くなる傾向があります。これは、家の大きさに比例して安くなりにくい費用があるからです。
たとえば、50㎡の平屋と100㎡の2階建てを比べると、延床面積は2倍違います。しかし、キッチン・浴室・トイレなどの設備は、どちらの家にも同じように必要です。屋根や基礎も、建物を小さくしたからといって単純に半分になるわけではありません。
そのため、延床面積が小さい平屋のほうが設備費や基礎・屋根にかかる費用の割合が大きく、坪単価にすると割高になりやすいのです。
設備のグレードアップでかかる費用が上がる
坪単価をみるときには、トイレやキッチンなどの住宅設備についてもあらかじめ把握しておく必要があります。どのようなレベルの設備を標準仕様にしているかによって坪単価は変わってしまうからです。
坪単価を安く見せるために標準仕様のレベルを低くしているようなメーカーを選ぶと、実際に建てるときにほとんどの設備をグレードアップすることになりかねません。そうなると、総工費が最初の予算を大幅に超えてしまうことになります。自分がどのようなレベルの設備を求めているのか、そして検討している家の標準仕様のレベルはどうなっているのかについては事前に確認しておきましょう。
とりわけ水回りの設備は、グレードを上げれば上げるほど価格が高くなります。トイレであればタンクレスのタイプや自動で開閉や洗浄できるタイプが、キッチンであればIHのクッキングヒーターや引き出し式の収納設備がついているタイプが特に価格が高いものになります。
また、床や壁紙等の内装材や外壁材のグレード等も忘れがちとなってしまうので、細かく確認しておきましょう。
注文住宅で坪単価を抑える方法

坪単価は以下のような工夫で抑えることが可能です。
・シンプルな形状にする
・設備・建材のグレードで調整する
・構造・工法によっても異なる
・複数のハウスメーカー・工務店を比較する
ただし、金額にばかりこだわると満足度が下がることもあります。このあたりもフリーダムアーキテクツの知見を交えながら解説します。
シンプルな形状にする
坪単価に与える影響が大きいのは家の内装よりも外装の形です。直方体や立方体に近いモデルケースは坪単価が安くても、実際建てる建物に凹凸が多ければその分、外壁の材料費や足場を組み立てる工事費などが余分にかかり、結果的に坪単価は高くなります。
つまり、坪単価を抑えたいのであれば1階と2階の床面積が等しい2階建て住宅などのシンプルな家を建てるのが望ましいでしょう。
また、基礎や柱などの建物の構造部分にはしっかりお金をかけつつ、壁紙などのあとから容易に変更できる部分には安価な素材を設定することで坪単価を抑えることもできます。
設備・建材のグレードで調整する
坪単価は、設備や建材によって変動します。キッチン・浴室・トイレなどの設備、床材、壁紙などのグレードを下げれば、費用を抑えられます。
しかし、すべてのグレードを下げれば満足度は下がってしまうため、「これだけはゆずれないところ」と「妥協してもいいところ」でメリハリをつけるのが重要です。それにより、予算内に納めながら納得の家づくりを進めやすくなります。
実際、フリーダムアーキテクツでも施主様のこだわりやライフスタイルを丁寧にヒアリングしたうえで、優先順位を整理し、予算内に納めるご提案をいたします。
構造・工法によっても異なる
坪単価は、選ぶ構造や工法によっても変わります。実際、国税庁の資料では、1㎡当たりの工事費用の全国平均は木造21.7万円、鉄骨造31.4万円、鉄骨鉄筋コンクリート造33.4万円、鉄筋コンクリート造33.8万円とかなり開きがあります。
上記をみると木造は比較的費用を抑えやすいといえますが、構造や工法によって、耐震性、耐久性、間取りの自由度、将来的なメンテナンス性などに違いがある点に注意が必要です。金額だけで判断せず、どのような暮らしをしたいかを含めてハウスメーカーなどに相談することをおすすめします。
フリーダムアーキテクツでは土地探しからお手伝いしている知見を活かし、住宅設計はもちろん、土地条件も含めて構造や工法をご提案しています。
出典:国税庁「地域別・構造別の工事費用表(1㎡当たり)【令和7年分用】」
複数のハウスメーカー・工務店を比較する
同じ条件の注文住宅でも、依頼先によって坪単価は変わります。ハウスメーカー・工務店ごとに標準仕様、設計の自由度、施工体制、広告費・人件費、保証内容、設備・建材の仕入れ条件などが異なるためです。
このため、依頼先を検討する段階では、デザインなど方向性が合いそうな会社を3社程度まで絞り、同じ条件で見積もりを依頼するのがおすすめです。
そのうえで見積書の金額はもちろん、坪単価に含まれる範囲(本体工事のみか、付帯工事も含むのかなど)、設備、建材のグレードなどを比較するとよいでしょう。
施主の考え方で坪単価は左右される

注文住宅を検討し始めると、坪単価は気になりやすいポイントです。ただし、坪単価は会社によって算出基準が異なるため、数字だけを単純に比べると判断を誤る場合があります。
そのため、各社の坪単価を比較する際は、できるだけ完成後の暮らし方や間取り、仕様のイメージをそろえたうえで見るのが理想です。仕様・間取り・形状で坪単価は変動するため、こだわりたい部分と調整できる部分でメリハリをつければ、予算内で理想の家を建てやすくなります。
フリーダムアーキテクツでは、豊富なデザイン住宅の実績をもとに、ご家族の要望を丁寧にヒアリングし、ライフスタイルや将来の変化も見据えた間取り提案を心がけています。また、土地探しから家づくりまでサポートでき、資金計画の段階からお手伝いできますので、ぜひお気軽にご相談ください。
以下からフリーダムアーキテクツの建築実例をご覧になれます。
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注文住宅に関するよくある質問

フリーダムアーキテクツでは注文住宅に関して予算計画の段階からご相談に乗っています。ここでは家づくりの初期段階でよくいただく質問についてお答えします。
やめた方がいいハウスメーカーは?
ハウスメーカーを選ぶ段階で少し注意したほうがよいのは、次のような会社です。
まず、「契約を急かす」「他者の悪口を言って自社の良いところだけをアピールする」など、営業が強引な会社は警戒したほうがよいでしょう。
また、坪単価が安すぎる会社は、アフターフォローが手薄だったり、住宅性能や設備の質が十分でなかったりする可能性があるため要注意です。追加費用が発生したり、引き渡し後のメンテナンス費用がかさんだりする場合があるため、見積書の内容をしっかり確認しておきましょう。
買ってはいけない土地は?
買ってはいけない土地の代表例としては、以下が挙げられます。
・地盤の弱い土地:地盤改良費が高額になる場合があります。
・接道していない土地:新しく家を建てられない場合があります。
・境界が曖昧な土地:建築時や外構工事の際に、隣家とトラブルになる可能性があります。
・インフラが整っていない土地:上下水道・ガス・電気などの引き込み工事費がかさむ可能性があります。
土地は価格や広さだけで判断せず、建築条件や追加費用の有無まで確認しておきましょう。
4000万の家を買える人の年収は?
年収660万円〜800万円程度が目安で、最低でも500万円とされています。
住宅購入では、物件価格が年収の何倍かを示す「年収倍率」が目安となり、一般的に無理の少ない年収倍率は5〜6倍程度とされています。「4,000万円 ÷ 5倍 = 年収800万円」「4,000万円 ÷ 6倍 = 年収約667万円」ですので、年収660万円〜800万円程度が目安となるわけです。
また、500万円が最低ラインなのは、住宅ローンの借入額が年収の8倍程度まで認められる場合があり、4,000万円を借りられる可能性があるためです。
実際には住宅ローンの額にもよるため、年収だけでなく、「毎月の返済額が手取り収入の20〜25%の範囲にできるか」も目安となります。仮に、年収660万円の場合、月々の手取りは約42万円ですので、返済額を月8.4万円〜10.5万円程度までに抑えられると、4,000万円の家を建てるのは現実的といえるでしょう。
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