注文住宅を建てるにあたって、まず基本となるのが資金計画です。とはいえ、どうやって資金計画を建てればいいのかわからず、具体的な計画方法が知りたいという人は多いでしょう。
予算によって広さや間取りが変わる注文住宅は、ギリギリの資金計画で建てると、返済に苦労しかえって生活の質が低下することも。最初にしっかりとした資金計画を建てることが、注文住宅を成功させるために重要です。
そこで、4,000棟のデザイン住宅の実績を持つフリーダムアーキテクツが、資金計画を優先すべき理由や計画の具体的な進め方を解説します。
この記事はこんな人におすすめ
・注文住宅の資金計画って?どんなものなのか知りたい方
・資金計画はいつすればいい?ベストなタイミングが知りたい方
・資金計画は誰がする?自分で作成するときのポイントが知りたい方
この記事でわかること
・注文住宅の資金計画ではまず建物工事費だけではない全体の費用を知る必要があること
・資金計画では支払いのタイミングや必要な自己資金についても理解しておくべきであること
・最初に資金計画をしておくことで予算内で希望を叶えた住まいを実現できること
Contents
注文住宅で資金計画を最優先したい理由
注文住宅で資金計画を最優先したい理由は、住宅ローンの無理のない返済計画がすべての成功の鍵を握っているからです。
家づくりにかかる総費用は、住宅の本体価格プラス30%ほどの金額だといわれています。
そのため、予算ギリギリの資金計画で家を建てると資金不足になりやすく、住宅ローンの返済が滞って最悪住居を失うことになりかねません。
注文住宅を建てる際は、まず用意できる金額を考えて資金計画を練り、その範囲内で住まいのデザインや間取り、設備を決めていくことが大切です。
資金計画の具体的な進め方

注文住宅の資金計画は、以下のように進めていくとスムーズです。
1、諸費用を含めた工事費用を把握する
2、頭金をいくら用意できるか検討する
3、住宅ローンで借入可能な金額を確認する
4、各種住宅ローンを比較する
5、資金計画書を作る
1つずつ見ていきましょう。
1、諸費用を含めた工事費用を把握する
まず、諸費用を含めた家づくりの総額を把握しましょう。
先ほど述べたように、注文住宅は2,000万円の予算があっても、2,000万円の家を建てられるわけではありません。注文住宅にかかる費用は本体工事費用のほかに、付帯工事費用や諸費用があり、それぞれの割合は大体7:3:1といわれています。
<注文住宅の費用内訳>
|
項目 |
概要 |
総額に対する割合 |
|
建物にかかる費用 |
・建物本体工事費 ・付帯工事費 (設備工事、地盤改良工事など) ・外構工事費 など |
約60~70% |
|
土地にかかる費用 |
・土地購入費 (仲介費用、登記費用など含める) |
約30~40% |
|
その他の費用 |
・不動産取得税 ・登記費用 ・住宅ローン関連費用 など |
約5~10% |
不動産の取得税や登記費用、火災保険料といった諸費用は住宅ローンでなく自己資金で支払うため、頭金とは別に用意しておく必要があります。また、引っ越し費用や家具家電の購入費用など、上記の表以外にかかる出費も考えておかなければいけません。
さらに、資材の高騰により年々建築費用は上昇傾向にあります。住宅金融支援機構の「2024年度フラット35利用者調査」によると、注文住宅購入における平均所要資金は【土地付き注文住宅:5,007万円】、【土地なし注文住宅:3,936万円】でした。
具体的な資金計画を立てるためにも、最新の情報を把握しておきましょう。
2、頭金をいくら用意できるか検討する
頭金とは、住宅購入時にローンとは別に自己資金で用意するお金のこと。住宅ローンを利用する場合、注文住宅の購入費用は「頭金+住宅ローン」でまかなうことになります。
頭金が多ければ多いほど住宅ローンの借入額が少なくなり、返済が楽になるため、どれくらいの自己資金を用意できるか、さまざまな可能性を考えておきたいものです。
一般的に頭金は全体費用の2~3割程といわれています。しかし、適切な額は個々の経済状況によって異なります。自己資金のすべてを頭金にまわしてしまうと、引っ越し費用や新生活の費用が残らなくなってしまうことも。
自己資金の中からどれだけの額を頭金にまわせるか、慎重に考えましょう。
3、住宅ローンで借入可能な金額を確認する
住宅ローンは、毎月無理なく返済できることが最重要です。そのため、住宅ローンの借入額は「借りられる額」ではなく「無理なく返済できる額」から決めることが大切です。現在の住まいでかかっている費用を目安に、いくらなら毎月無理なく返済できるのか計算しましょう。
一般的に借入上限額を決める金融機関の審査では、返済比率30~35%以下をひとつの基準としています。返済比率とは、年収に占める年間返済額の割合のこと。たとえば年収600万円の人であれば、返済比率30~35%は、年間180万〜210万円ほど(月15万〜17.5万円ほど)となります。
しかし返済比率30~35%はあくまでも借入上限額のことで、無理なく返済できる比率は20~25%といわれています。年収600万円であれば、年間120万~150万円ほど(月10万〜12.5万円)の返済額が妥当といえるでしょう。
無理なく返済できる額と借入できる額を照らし合わせて、長期的な返済計画をシミュレーションして借入額を検討することが大切です。
4、各種住宅ローンを比較する
住宅ローンの借入可能額がわかったら、複数の住宅ローンを比較します。
住宅ローンには銀行や信用金庫が融資する「民間ローン」と、国や自治体などの公的機関が関与する「公的ローン」の2種類があります。民間ローンは審査スピードが比較的早く、金利タイプが豊富で商品の自由度が高い点が特徴です。公的ローンは長期固定金利で安定感があり、金利上昇の影響を受けない点が特徴といえます。
住宅ローンを比較する際は、金利タイプや金利・手数料の額、団体信用保険等の充実度などを意識して見ておきましょう。
5、資金計画書を作る
必要な予算や返済可能額がわかってきたら、次に「資金計画書」を作成します。
注文住宅における資金計画書とは、家づくりに関わるすべてのお金を整理して「いくら必要で(総費用)」「どうやって支払い(資金調達方法)」「無理なく返すか(返済計画)」を明確にする計画書です。
一般的に住宅会社の営業担当が作成することが多いですが、それだけでは契約後の思わぬ出費などで予算オーバーが起こる恐れがあります。細かな部分は住宅会社の資金計画を参考にしつつ、自分でも作成できるとベストです。
資金計画書のテンプレートはインターネットでもダウンロードできますし、AIを活用して自分でつくることもできます。より具体的に入居後の生活をイメージできるよう、ぜひ挑戦してみましょう。
失敗しない資金計画のコツ

資金計画の失敗を回避するには、以下のポイントを押さえておくことが大切です。
・支払いのタイミングを把握する
・国や自治体の優遇制度を確認する
・住宅会社に予算を伝えプランを作成する
1つずつ確認していきましょう。
支払いのタイミングを把握する
資金計画を立てる際は、支払額の総額や内訳だけでなく、支払うタイミングについても理解しておきましょう。
土地を購入する場合、土地契約時に手付金として土地代金の20%、そして土地の決済時に残金を払う必要があります。また、建築費用も、着工前に契約金額の1/4(または10%ほど)を契約金として支払います。着工時には着工金として契約金額の1/4(または30%ほど)を支払わなければなりません。また、契約の印紙代などの諸費用もかかります。つまり、建物の上棟式までに費用全体の約7割を払うことになるのです。
前提として、住宅ローンは建物が完成して引き渡されるタイミングで融資がおります。そのため、土地購入資金も住宅ローンでまかなう場合は、「つなぎ融資」が必要となります。
つなぎ融資は住宅ローンとは別に一時的に借入するお金で、最終的に住宅ローンでつなぎ融資も返済するイメージです。
国や自治体の優遇制度を確認する
注文住宅を建てる際に活用したいのが、国や自治体の優遇制度です。
有名なものでいうと、国が行っている住宅ローン控除(減税)があります。これは住宅ローンを利用して家を取得した場合、年末のローン残高の一定割合が所得税などから控除される制度です。条件によって異なるものの、最大13年間受けることができ、年末残高の0.7%程度が控除されます。
他にも、不動産取得税の軽減や高断熱・省エネ住宅に対する支援など、さまざまな制度があります。国や居住している自治体のホームページなどで確認しておきましょう。
住宅会社に予算を伝えプランを作成する
資金計画を立てたら、相談の段階で住宅会社の担当者にもきちんと伝えましょう。事前に予算を共有しておくことで、最初から無理のない範囲でプランを作成してもらえ、打ち合わせがスムーズに進みます。
また、予算とともに間取りや設備といった希望を具体的に伝えると、優先順位を踏まえたコスト調整ができるでしょう。限られた予算の中で理想に近い住まいを実現しやすくするためには、遠慮せずに相談することが大切です。
注文住宅はしっかりとした資金計画から始めよう

資金計画では住宅購入にかかる費用の総額と内訳を知り、どのように資金調達をするか、どのように返済していくか、検討していくことが重要です。
最初にしっかりとした資金計画を立てることで、その後の住まいづくりがスムーズに進みます。無理のない範囲の返済額で毎月計画的に返済できれば、生活の心配をすることなく、新居での日々を楽しめるでしょう。
フリーダムアーキテクツでは、家づくりの資金計画の相談も承っております。ぜひお気軽にお問合せください。
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注文住宅の資金計画についてのよくある質問
ここからは、注文住宅の資金計画について、よくある質問にフリーダムアーキテクツが回答します。
4000万円の家を買う人の年収の目安は?
4,000万円の家を購入する際の年収の目安は、年収倍率を基準に算出できます。年収倍率とは、住宅の購入価格を年収で割った指標のことで、無理のない住宅購入額を判断するための目安として、しばしば使われます。
年収倍率を用いる場合、一般的に住宅購入額の目安は年収の5~7倍程度とされています。住宅金融支援機構が公表しているフラット35利用者調査では、新築戸建て住宅を購入した世帯の年収倍率は大体6〜7倍が中心でした。
この倍率を4,000万円の家に当てはめると、必要な年収は約570万~670万円となります。安定した返済を考えると、年収700万円以上が基準といえるでしょう。
4000万円のローンを組むと月々の返済額はいくらになりますか?
住宅ローンの返済額は、金利のタイプや返済期間、ボーナス払いのあるなしによって変わります。
住宅ローンを借りる際、80%以上の世帯が選んでいる変動金利(年0.6%)で考えてみましょう。年収600万で返済期間35年、ボーナス払いなしの場合を仮定すると、月々の返済額は10.6万円、総返済額は4,436万円となります。同じく年収600万円で返済期間30年、ボーナス払いあり(年間40万円)だと、月の返済額は8.8万円、総返済額は4,393万円です。
資金計画書と見積書の違いとは?
見積書は、建物本体や外構工事費、野外排水工事費といった建設にかかわる費用が細かく記載されるもので、「家づくりの価格明細」となるものです。
対して資金計画書は見積書ほど細かくないものの、住宅ローンや税金を含めた家づくりにかかる総額費用を確認できます。加えて返済計画まで記載されているので、将来を見据えた全体的なお金の流れがわかります。
見積書は金額が細かく出て枚数も多いですが、資金計画書は簡潔に表現され、金額が把握しやすい点が特徴です。
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