平屋の外壁は何色がいい?おしゃれな色や素材の考え方 

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平屋の外壁は何色がいい?おしゃれな色や素材の考え方とは

せっかくこだわりの平屋を建てるならおしゃれな家にしたいですよね。平屋の家では、外壁の色や素材が外観の印象を大きく左右します。また、窓やテラスなどアクセントを加えるアイテム、建物の形状によっても、平屋をおしゃれに仕上げることができます。

しかし、初めて注文住宅を購入する場合、おしゃれな平屋にするにはどのようなところに気を付ければいいかわからない人も多いことでしょう。

そこで今回は、おしゃれな平屋の外壁の概要を踏まえつつ、平屋の外壁に合う色や素材の考え方、外壁のアクセントや形状などについてまとめました。平屋の外壁をどのように考えればよいのかポイントごとに解説するので、ぜひお読みください。

おしゃれな平屋の外壁とは

CASE634 アトリエを持つ家

平屋の建物は2階・3階がないため居住スペースが横に広く取られています。そのため、外壁がより目立ちやすく、その家の印象を大きく左右します。外壁の色や質感などがおしゃれな平屋の大きなポイントです。

おしゃれな平屋の外壁を作るためには、色の組み合わせや素材をよく考える必要があります。例えば、平屋本体に流行りのデザインを反映しても、外壁にさまざまな色を雑に取り入れてしまうと、おしゃれな印象を出せなくなるでしょう。

外壁の色の組み合わせが適切であっても、素材選びを間違ってしまうと、思うような仕上がりにならない可能性があります。おしゃれな平屋を建てたいなら、屋根にもこだわりたいところです。

平屋の屋根については、以下の記事で詳しく解説しています。
平屋の屋根はどんな形状がおしゃれ? 種類とメリット・デメリット

平屋の外壁は何色を選ぶ?

先述の通り、外壁は平屋の外観デザインに大きな影響力を持っていますが、特に外壁の「色」は全体の印象を決める重要なポイントです。色をうまく使うことで、スタイリッシュ・モダン・クール・ユニークなど、さまざまな系統のデザインを実現できるようになります。

また、色のイメージを知って検討することも大切です。平屋の外壁のおすすめの色をイメージとともに紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

スタイリッシュでシャープな黒

平屋の外壁を黒ベースで仕上げると、スタイリッシュかつシャープな印象を与えられるようになります。「黒は色合い的に印象が強すぎるのでは?」など不安を感じる方もいるかもしれませんが、平屋本体や庭の色をバランス良く組み合わせると、違和感のないデザインに仕上げることが可能です。

そして、黒は落ち着いた大人の雰囲気を演出できる色としても使えます。そのため、洗練されたデザインや重厚感のある仕上がりを好む方にもおすすめです。

さらに、高級感も感じさせる色としても知られています。木目と組み合わせると、おしゃれな和モダンの雰囲気を演出できるでしょうまた、黒は汚れが目立ちにくいこともメリットですが、一方でホコリなどが目立ちやすい点はデメリットです。

シンプルモダンで飽きのこない白

白ベースの外壁は平屋も含めてどのような家にも溶け込みますが、特にシンプルモダンなデザインの家にはピッタリです。「無駄のないデザインに仕上げたい」「スマートな平屋住宅を建てたい」という方に適しています。白自体はシンプルな色ですが、それゆえいつまでも飽きのこない色と言えるでしょう。

また、白は爽やかで明るい印象を与えつつ、家を大きく見せる色です。木目や植栽など組み合わせることで、リゾートライクな雰囲気を演出できるようになります。

一方、白の外壁は雨だれや泥、コケといった汚れが目立ちやすいというデメリットもあります。定期的に清掃やメンテナンスを行わないと、平屋とその近隣の外観を損ねてしまうため、あらかじめ注意しましょう。

クールな印象で街並みに馴染みやすいグレー

グレーの外壁はクールかつモダンな印象を与えますが、黒に比べると一般受けしやすく、街並みにも馴染みやすいという点で人気です。色の使い方・組み合わせ方によって、シンプルデザインやナチュラルデザインにも仕上がります。

グレーは黒と白の中間色なので、黒の重厚感や高級感などを適度に出しつつ、白の洗練された印象も出せるという点が特徴です。グレー自体は自己主張がそれほど強くないので、周囲の色や植栽にも溶け込みやすく、汎用性の高い色と言えるでしょう。

また、グレーは黒の外壁で目立つホコリ、白の外壁で目立つ汚れのどちらも目立ちにくいため、美観を保ちやすい点もメリットです。しかし、頻度が減るとはいえ清掃やメンテナンスは欠かせないので、定期的に実施しましょう。

黒×白など2色のツートンカラーで個性を演出

「個性的な外壁にしたい」「かっこいいデザインに仕上げたい」という方は、ツートンカラーもおすすめです。2色をうまく組み合わせることで、単色のデザインにはない個性を演出できるようになります。

ツートンカラーを採用する場合、外壁全体の印象を決める「ベースカラー」と、そのベースカラーを引き立てる「アソートカラー」をバランス良く取り入れることが大切です。黒・白・グレーなどをベースカラーにして、統一感のある配色にすると、デザインにまとまりが出ます。

配色の比率については諸説ありますが、ベースカラー:アソートカラーを「7:3」もしくは「6:4」の割合にすれば、理想的な仕上がりになると言われています。外構やアプローチも含めて、使用する色は3色以内に抑えましょう。

平屋の外壁に用いる素材

平屋の外観デザインを調整するにあたり、外壁の色と同じくらい重要なポイントが「素材」です。配色が整っていても、外壁に用いた素材がコンセプトに合っていないと、想定していた雰囲気が出なかったり、デザイン自体に違和感を覚えたりする可能性があります。

また、素材は性能面にも深く関連しています。耐久性・耐食性・防水性・耐火性など、外壁の性能は素材によって大きく変動するためです。外壁に用いる主な素材を紹介するので、きちんと押さえておきましょう。

金属系サイディング

金属製サイディング(ガルバリウム鋼板)は、シャープ・モダンな印象を与えられるとして人気を集めている素材です。ガルバリウム鋼板とは、アルミニウム・亜鉛合金めっき鋼板の名称ですが、これを外壁に縦張りすることで、工業的でスタイリッシュな雰囲気を演出できるようになります。

また、ガルバリウム鋼板は金属製ということもあり、外壁素材に欠かせない耐久性も高いレベルで備わっています。アルミニウムの耐食性と亜鉛の防食作用で、金属の天敵である錆も発生しにくいこともメリットです。

一方、他の素材よりコストがかかりやすいというデメリットもあります。ただし、定期的なメンテナンスを実施すれば、おおむね30年以上は使用できるため、コストパフォーマンスは悪くありません。

窯業系サイディング

窯業系サイディングは、セメントや木材繊維などを板状に薄く加工した素材です。外壁素材においてトップシェアを占めており、色や柄のバリエーションが豊富にそろっています。デザインの自由度が高く、思い通りの外壁に仕上げやすいため、使いやすい素材と言えるでしょう。

一方、防水性を維持するためには、塗装部分のメンテナンスに加えて、コーキング(シーリング)部分のメンテナンスが欠かせません。他の素材に比べると、メンテナンスの頻度は多くなります。

塗り壁

塗り壁とは、モルタルを下地にして上から塗装や模様付けを行なう工法です。

塗り壁はサイディングと違って継ぎ目が出ないので、他の素材より高級感があります。また、手作業で塗るため、個性を演出しやすいこともメリットです。色や模様のバリエーションが多いうえ、外壁に家族の手形をつけたり、ビー玉や貝殻を埋め込んだりすることもできます。

一方、ひび割れが起こりやすい、凹凸が多くて汚れが溜まりやすいといった点はデメリットです。

平屋の外壁にアクセントを加えるには

平屋は2階・3階がない分、外観デザインがやや単調になりやすいというデメリットがあります。しかし、外壁にアクセントを加えれば、平屋のデザイン性を高めることが可能です。

目隠しフェンスや植栽などでポイントを加えることも可能ですが、玄関ドアや窓枠など平屋本体に欠かせないパーツにこだわることで、外観デザインにも配慮できるようになります。

そこで、アクセントとなるポイントを3つ紹介するので、ぜひチェックしてみてください。

玄関ドア

玄関ドアの印象は、素材によって大きく変わります。例えば、アルミやスチールなど金属製のドアを取り付ければ、スタイリッシュな印象を与えることが可能です。一方、木製のドアを取り付けた場合、ナチュラルな雰囲気を演出できるようになります。

また、玄関ドアをアクセントにしたいなら、外壁との色のコントラストを考慮することが大切です。外壁と異なる色ならアクセントカラーになりますが、外壁と同系統の色ならデザインに統一感が出ます。

窓枠

平屋は2階建て以上の家より外壁の面積が小さい分、窓が目に入りやすくなります。言い換えれば、窓も外観デザインのアクセントになるということです。

例えば、縦スリット窓をバランス良く配置すれば、おしゃれでモダンな印象を与えることができます。その他、丸窓・FIX窓・ハイサイド(高窓)などもアクセントとして有用ですが、いずれも日当たりや風向きを考慮しながら配置しましょう。

また、窓枠に木目を取り入れて、デザインのアクセントにすることもできます。

テラス

テラスはアウトドアリビングやランドリースペースとして活用できますが、そのテラス自体の色や素材にこだわることで、外観はよりおしゃれに仕上がります。外壁の色や素材とのコーディネートを検討しつつ、デザイン性と機能性の両立を図りたいところです。

例えば、モノトーン調の外壁にコンクリートのテラスを組み合わせれば、モダンな印象になります。また、白ベースの外壁とウッドデッキの組み合わせなら、ナチュラルなアクセントを加えることが可能です。

なお、平屋の外観デザインを考えるときのポイントは、以下の記事で解説しています。外観デザインの事例や色使いのノウハウなど紹介しているので、こちらもご一読ください。
平屋の外観をおしゃれに仕上げるには? ポイントや失敗例を解説

おしゃれな平屋の形状とは

CASE711 「遊」・「作」

平屋の外観デザインを検討する際は、外壁の色や素材に加えて、平屋本体の「形状」にもこだわりたいところです。代表的な形状としては「箱型」「コの字型」が挙げられますが、どちらを選んでもおしゃれな平屋を建てることができます。

ただし、特性やメリット・デメリットはそれぞれ異なるため、事前に把握しておくことが大切です。箱型およびコの字型の概要をまとめたので、こちらも併せてご確認ください。

箱型

箱型は横長・一直線のシンプルな形状で、別名「I字型」と呼ばれることもあります。平屋で最も多く取り入れられている形状ですが、内部の間取りも考えやすいこと、視野や移動を妨げない空間を作りやすいことがメリットです。

ただし、壁が少ない構造上、防音性やプライベートな空間を求める方には適さないというデメリットもあります。また、シンプルな形状ゆえに外観としては単調になりやすいため、テラスなどを組み合わせてアクセントにしたいところです。

コの字型

コの字型は文字通りカタカナの「コ」を模した形状ですが、こちらも人気を集めています。中庭をコの字型の建物で囲んでいるため、どの部屋からも中庭を眺められる、平屋ならではの家づくりが可能です。

外からの視線を遮る格子デザインやウッドフェンスを導入すれば、住宅の機能性を高めつつ、おしゃれな平屋にできます。

また、どの部屋も中庭に接しているため、採光性や通風性にも優れていますが、一方で中庭に水が溜まりやすいといったデメリットもあるので、その辺りも考慮しましょう。

おしゃれな外壁の平屋の建築実例

白一色の外壁に木製の玄関ドアが印象的な平屋

シンプルで真っ白な外壁が空の青さに馴染む平屋。木製の玄関ドアがアクセントになっています。建物の中心には、広い中庭を配置。中庭に面して大開口を設けることで、周囲からの視線を気にすることなく安らげる空間に仕上げています。

切れ目のない環(わ)のように外部を建築で囲むことで、家中を環(めぐる)ことができるようにしています。

CASE661 環(めぐる)いえ

赤い窓枠が黒いガルバリウム外壁に映える平屋

テーマはアメリカンポップ。一見威圧感を与えてしまいそうな黒い外壁ですが、赤い窓枠がポップな印象を与えています。さらにウッドデッキ部分を囲んだ木目調の外壁が温かさも演出し、個性あるおしゃれな平屋になりました。

内観は、平屋のプランを活かした勾配天井の贅沢な空間に。 ホビールームはコレクションのメガネ等を飾る、作り付けのガラスのディスプレイケースを通してリビングとつながりを見せています。

CASE163 アメリカンポップな家

自然に馴染む白×淡いグレーのツートン塗り壁の平屋

城下を流れる川沿いの桜並木。それに寄り添うように建てられたこの家は、 幾年も変わらぬ季節の移ろいと共にゆっくりとした時間が流れるようにデザインされました。

外壁は白を基調に淡いグレーをアクセントに入れ、塗り壁を採用しました。外壁の色・素材共に周囲の自然と調和しています。

CASE686 桜並木の平屋

平屋の外壁にこだわった家づくりを

平屋の家は2階・3階建ての家にはない魅力を引き出すことができます。注文住宅であれば、その魅力をより一層引き立てられるほか、自分のイメージや個性をそのまま反映させられます。壁のカラー・デザインや素材などを工夫すると、おしゃれに感じられるデザインにすることも可能です。せっかく平屋の家を建てるのであれば、こだわりの家を建てましょう。

フリーダムアーキテクツでは、おしゃれな平屋の家づくりにも数多く携わった経験があります。平屋の注文住宅を検討している方は下記関連記事もぜひご一読ください。
関連記事:フリーダムマガジン 注文住宅の「平屋住宅」特集

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