メリットとデメリットのある玄関の吹き抜け!その対策法とは?

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マイホームを新築するなら、家の顔でもある玄関にはしっかりこだわっておきましょう。
こだわりポイントのひとつに吹き抜けがありますが、玄関を吹き抜けにすることはメリットもあればデメリットもあります。
納得のいく玄関にしたいのであれば、安易に吹き抜けにするのではなく、きちんと吹き抜けのメリットとデメリットを正しく理解してからにしましょう。
この記事では、玄関を吹き抜けにするメリットとデメリットをご紹介します。

やっぱり玄関の吹き抜けには憧れる?

最初に、吹き抜けの玄関に憧れている人がどれくらいいるか、アンケートを取って調べてみました。

【質問】
玄関の吹き抜けに憧れますか?

【回答結果】
憧れない : 59
憧れる : 41

調査地域:全国
調査対象:【年齢】30 – 39 40 – 49 50 – 59 60
調査期間:2017年10月16日~2017年10月23日
有効回答数:100サンプル

玄関の吹き抜けに憧れますか?

吹き抜け玄関は憧れだけでは作れない

今回のアンケートでは6割の人が吹き抜けの玄関には憧れないと答えました。

・解放感はあると思いますが、どうせならその分、2階の部屋を広くしたいです。(40代/正社員/男性)
・吹き抜けは欲しいなと思うのですが、リビングにあってほしいです。(40代/個人事業主・フリーランス/女性)
・吹き抜け部分の一番高い位置に窓がついているのですが、その窓を掃除するのが非常に面倒くさく、冬場は玄関がとても寒いです。(40代/専業主婦(主夫)/女性)

玄関の吹き抜けに憧れないと答えた人には、吹き抜け自体が要らないという人、吹き抜けには憧れるけれど玄関以外のところに欲しいという人がいるようです。
吹き抜けに憧れない理由としては、高いところの掃除がしにくく冬場寒いことを挙げる声が目立ちました。
また、玄関を吹き抜けにするなら部屋を広くしたほうがよいという意見も多く聞かれました。
一方、玄関の吹き抜けに憧れると答えた人のコメントは次の通りです。

・玄関が吹き抜けになっていると、開放感があり家が広く感じるので憧れます。(30代/会社員/男性)
・我が家の玄関は暗いので、吹き抜けのある解放感たっぷりの明るい玄関に憧れます。(60代/専業主婦(主夫)/女性)
・床から天井まで距離があるほど、玄関も広く感じられる気がします。(30代/派遣社員/男性)

玄関の吹き抜けに憧れると答えた人のほとんどが「解放感」という言葉を使っていました。
また、暗くなりがちな玄関が吹き抜けにすることで明るくなる点を魅力として挙げる声もありました。

今回のアンケートでは、吹き抜けのデメリットに注目した人は憧れないと答え、メリットに注目した人は憧れると答えたように思われます。
では、アンケートの結果も踏まえつつ、玄関の吹き抜けにどのようなメリットとデメリットがあるのか詳しく見ていきましょう。

明るくて広い!玄関の吹き抜けメリット

明るくて広い!玄関の吹き抜けメリット

玄関を吹き抜けにする最も大きなメリットは、アンケートでも多くの人が挙げていた通り「解放感」を得られるという点です。天井の位置が高くなる分だけ、玄関を開けた瞬間目に入る空間が広く感じられます。
ただし、吹き抜けにすることによって得られる解放感を最大限に活かすためには、玄関を広く取り、周りを壁で囲まないようにすることが不可欠です。
階段や廊下の配置、階段の手すりの素材やデザインなどを工夫することによって奥行きを生み出せば、吹き抜けの効果がさらに高まり、家自体を広く見せられます。高い位置に太陽光を取り込むための窓を設置するので、玄関が明るくなるという点も玄関を吹き抜けにするメリットです。
吹き抜けにすることによって周りの空間を活かした自由な演出が可能になるため、窓や照明の配置も含めて住む人の好みに合わせておしゃれな玄関にすることができます。
窓は季節ごとの光の差し込み方や風の流れ方を計算して設置するようにすれば、夏は風通しがよく、冬も温かい日差しが差し込むメリットの大きな玄関になります。
夏場の直射日光を避け、冬の日差しを取り入れられる角度に窓を設置するのがポイントです。

掃除が大変… 玄関の吹き抜けデメリット

掃除が大変… 玄関の吹き抜けデメリット

玄関を吹き抜けにすると、2階の部屋として使えるスペースが吹き抜けにした分だけ減ってしまいます。
十分に居住スペースを確保したうえで玄関を吹き抜けにするのであればデメリットにはなりませんが、居住スペースを犠牲にして玄関を吹き抜けにすると、生活を始めたあとで不満に感じやすいので要注意です。
玄関の吹き抜けのデメリットとして多くの人が感じることは、窓や照明が高いところにあるためマメに掃除しにくいという点です。なかなか掃除ができずに放っておくと、たまったほこりが上から落ちてくることもあります。
高いところにある照明は電球が切れても自分で交換するのが難しく、照明や窓の位置によっては掃除や取り替えを業者に依頼しなければなりません。維持をしていくために余分な費用が必要になる点は大きなデメリットと言ってよいでしょう。
また、冬場は天井が高い分だけ玄関が寒くなりやすいという問題もあります。温かい空気は高いところに上っていくため、玄関に暖房器具を置いても効率よく温まりません。
解放感を重視して、階段や2階の廊下も見渡せるような玄関にした場合には、1階の物音が2階まで響きやすいというデメリットもあります。

デメリットを改善するための吹き抜け対策

デメリットを改善するための吹き抜け対策

玄関を吹き抜けにすることにはさまざまなデメリットがありますが、改善方法がないわけではありません。
たとえば、冬の寒さを緩和する手段としては、玄関周りの壁に断熱材を入れて保温効果を高めるという方法が有効です。ダウンライトを高い天井に取り付けると電球の交換が大変ですが、ブランケットライトやペンダントライトを選ぶと業者に頼まなくても電球の交換や掃除ができます。
LED対応のタイプにしておくと、電球が長持ちして交換の頻度を減らせます。シャンデリアは一見豪華に見えますが、掃除が面倒なうえに溜まったほこりが落ちやすく、せっかく窓から太陽光を取り込んでも玄関まで光が届くのを妨げてしまいます。
シンプルなブランケットライトやダウンライトのほうが手入れは楽で、自然の光も妨げません。
また、解放感を求めるあまりに、玄関から2階のプライベート空間を見渡せるような作りにしてしまうのは、セキュリティー上問題があります。2階の部屋が丸見えになってしまうというよりも、2階に人の気配があるかないかが一目瞭然になってしまう点がデメリットです。
解放感を持たせながらも、訪問客からプライベート空間を見えにくくする工夫は最低限必要です。

玄関の吹き抜けはデザイン性も使い勝手も大事

見た目のおしゃれだけを追求して玄関を吹き抜けにすることはおすすめできません。デザイン性だけでは住み始めてから後悔することになるからです。使い勝手を考えたうえで、吹き抜けをどのように活かしたデザインにするかというのが本来の順番です。せっかく玄関に吹き抜けを設けても、中途半端な位置に壁や天井を設けてしまったのでは本当の意味での解放感は生まれません。使い勝手を重視した吹き抜けで満足度の高い玄関にしましょう。

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詳しくは、使いやすい玄関を実現する間取りの考え方6選をご参照ください。

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