憧れのアイランドキッチン!メリット・デメリットや選ぶときの注意点

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L型やI型、カウンターキッチンなど、住宅のキッチンにはさまざまなタイプがありますが、そのなかでも憧れとして人気を博しているのはアイランドキッチンです。

独立したキッチンである広々としたアイランドキッチンを注文住宅のカタログや広告で見て「良いな」と思ったことはありませんか?しかし、実際に使ってみると使い心地が悪いと感じてしまう面もあります。

そうならないためには、事前にアイランドキッチンの特徴やメリット・デメリットを把握したうえでキッチンを選ぶことが大切。

この記事ではアイランドキッチンのメリット・デメリットや選ぶときの注意点、使い方のコツなどをまとめているので、ぜひ理想のキッチン選びのために役立てて下さい。

アイランドキッチンの特徴とは?

使いやすいアイランドキッチンにするポイントは?

アイランドキッチンが持つ一番の特徴は、壁にくっついていないという点です。

壁とは離された場所で完全に独立しているため、いわゆるキッチンとしての機能が完備された高性能なテーブルのような役割を果たします。そのため、シンクやコンロはもちろん換気機能も兼ね備えており、他の一般的なキッチンと同様に問題なく調理できます。

動線はI型キッチンやL型キッチンとは全く異なっており、まるで1つの島のように存在するキッチンであることからアイランドキッチンと名付けられました。

一般的な壁付けのI型キッチンの場合、部屋全体を見渡すことはできません。小さな子どもがいると自分が調理している際には何をしているのか把握しづらいという一面があります。それに対してアイランドキッチンは壁には面していないため、子どもの様子も簡単にチェックできますし、部屋の照明が直接当たるので明るく開放的な印象を抱けるでしょう。

同じ対面式キッチンとしてはカウンターキッチンがありますが、これも一部分が壁に接しているタイプなので、アイランドキッチンほど開放感はありません。

キッチンのレイアウトの選び方は「使いやすい素敵なキッチンにしたい!レイアウトのポイントとは」にて解説しています。

アイランドキッチンにしてみたい人はどれくらい?

憧れる人が多いアイランドキッチンですが、実際に自分が使うキッチンにしたいと思う人はどれくらいいるものなのでしょうか?新築でアイランドキッチンにしてみたいと思うかどうかについてアンケートを実施してみました。

【質問】
自宅を新築するとしたら、アイランドキッチンにしてみたいと思いますか?

【回答数】
思う:42
思わない:58

調査地域:全国
調査対象:年齢不問・男女
調査期間:2017年07月14日~2017年07月21日
有効回答数:100サンプル

自宅を新築するとしたら、アイランドキッチンにしてみたいと思いますか?

思わないが多数!?懸念される問題とは

アンケートの結果「思わない」と回答した人のほうが多い結果になりました。

・友人の家のキッチンはアイランドだが、慣れないせいか居心地が悪そうだし、動きにくそうなので。(40代/女性/正社員)
・キッチン、食堂のスペースが広くなくてはできない気がする。(50代/女性/無職)
・そんなにキッチンの幅を特別に取りたくないので、L型でいいです。(30代/男性/正社員)

部屋のスペースを考えると難しいことや使い心地の悪さを懸念している声が目立っています。また、アイランドキッチンよりも他のキッチンのほうが良いという声も少なくはなく、誰もが憧れているわけではないことがわかりますね。

・みんなで料理ができるので、アイランドにしたいです。(30代/女性/正社員)
・部屋での存在感があり、オシャレだから。(20代/女性/学生)

賛成派の意見としては、おしゃれであることに着目している回答が目立っています。やはり憧れの気持ちからアイランドキッチンにしてみたいという想いを抱くものなのかもしれません。誰かと料理ができる、コミュニケーションの場になるといった意見も複数あり、調理を楽しみたい人が選ぶ傾向にあるようです。

アンケートの結果、アイランドキッチンにしたいと思わないという回答のほうが多いという結果でした。しかし、憧れを抱く人も多いのは確かですし、一概に悪いとも言い切れなそうです。

アイランドキッチンの4つのメリット

h2アイランドキッチンの3つのメリットとは
CASE748 バスケットコートのある家

まずは、アイランドキッチンのメリットを改めて整理していきましょう。単純に「かっこいい」「おしゃれ」といった見た目以外にも多くのメリットがあります。

後ほどアイランドキッチンのデメリットも紹介するので、メリットを把握したうえでしっかり比較検討してみてください。

開放感が高くおしゃれなキッチンを作れる

アイランドキッチンは壁から離れて完全に独立したキッチンなので、抜群の開放感があります。存在感もしっかりあるため、リビングやダイニングをぐっとおしゃれにしてくれるのがメリットのひとつ。

インテリアのポイントになるため、各メーカーからデザインにこだわったアイランドキッチンが多く作られています。

個性的でおしゃれなリビング・ダイニングにしたい人は、アイランドキッチンのデザインを中心にインテリアを組み立てるのがおすすめです。キッチンのカウンタートップの素材や色、照明の位置やデザインによって、空間全体の印象を大きく変えられます。

複数人で効率よく作業ができる

アイランドキッチンはスペースが広いだけでなく、どちらからでも出入りできるため円形の動線を採用できます。複数人でキッチンを利用しても動線がスムーズで、窮屈な思いをすることもありません。

配膳や手伝いをしやすいアイランドキッチンを採用すれば、家族でキッチンに立ったり友人を呼んでホームパーティをしたりする際にも、広いスペースを使って効率的に料理ができるのも大きなメリットです。

コミュニケーションが取りやすい

開放的なアイランドキッチンは、リビングやダイニングで過ごす家族とコミュニケーションを取りやすいというメリットもあります。壁に接する面がなく、顔を上げればリビングやダイニングの様子がひと目でわかります。

例えば小さなお子さんがいる家庭では、料理中もリビングやダイニングまで常に気を配っておきたい人も多いでしょう。

家族の会話を大切にしている人や、家に友人をよく呼ぶという人にも、周囲の人とコミュニケーションを取りやすいアイランドキッチンがおすすめです。

収納スペースを十分にとれる

アイランドキッチンは吊り戸棚などが付けられないため、収納が多く取れないと思っている人もいるかも知れません。しかし、アイランドキッチンでもしっかりと収納スペースを作ることは可能です。

例えばアイランド自体に引き出しや収納棚を設ければ、吊り戸棚がなくても食器や調理器具をすっきり収納できます。また、アイランドの周囲に壁面収納やパントリーを作っておけば、収納力はさらにアップします。

このように、アイランドキッチンなら柔軟な収納を設計できるので、収納力が高く使いやすいキッチンを求めている人にもおすすめです。

意外と多い?アイランドキッチンのデメリット

意外と多い?アイランドキッチンのデメリットとは
CASE741 モルタライク

デザイン性にも機能性にも魅力の多いアイランドキッチンですが、いくつかデメリットもあります。アイランドキッチンの採用を決める前に、デメリットについてもしっかり把握しておきましょう。

ここでは、アイランドキッチンのデメリットを3つ紹介します。

油はねしやすい

アイランドキッチンは壁に面しておらず開放感が高いのがメリットである反面、調理中の油はねが広範囲に広がりやすいというデメリットがあります。

例えば壁付けのI型キッチンなら油はねはコンロ周囲の床と壁面にとどまりますが、周囲を遮るものがないアイランドキッチンは離れた床まで油が飛んでしまっていることも。

匂いや煙が広がりやすいため、換気も必須です。このように、開放感の高さによる汚れや匂いのデメリットを把握しておかなければなりません。

生活感が出やすい

アイランドキッチンはフルフラットで視線を遮るものがないため、生活感が出やすいのが特徴です。

不要なものを出しっぱなしにしておくとすぐに散らかった印象になりがちで、おしゃれな空間を保ちたいならこまめな片付けが欠かせません。

そのため、「整理整頓が苦手」「片付けの手間をなるべく減らしたい」といった人には、アイランドキッチンは不向きです。

広いスペースが必要

アイランドキッチンを作るには、四方にスペースが必要です。水道やガスといった設備の配置も考慮する必要があり、そもそもキッチンとして確保できる面積が狭い場合にはアイランドキッチンの設置は難しいでしょう。

無理にアイランドキッチンを採用するとリビングやダイニングの面積を圧迫することになり、かえって窮屈に感じる間取りになってしまうかもしれません。

開放感があっておしゃれなアイランドキッチンにするには、広いスペースが必要になる点に注意してください。

アイランドキッチンの寸法と必要な間取りとは

アイランドキッチンの寸法と必要な間取り
CASE663 シークエンス

アイランドキッチンを設置するには、約6帖ほどのスペースが必要です。例えば16帖のLDKにアイランドキッチンを採用すると、リビング・ダイニングとして使えるのは10帖ほどになると考えてください。

具体的にどのくらいの面積が必要になるかは、アイランドキッチン自体のサイズと通路スペースによって決まります。人とスムーズにすれ違えるようにするには、アイランドの周囲に最低でも80〜90cmの通路が必要です。

アイランドキッチンそのもののサイズはメーカーやモデルによって変わるため、キッチンがほかのスペースを圧迫してしまわないように事前にしっかり確認しておきましょう。

アイランドキッチンにリノベーションする際の価格相場やポイントは「アイランドキッチンにリノベーション!費用や注意点は?」の記事で解説しています。

後悔しないために!使いやすいアイランドキッチンにするための注意点

使いやすいアイランドキッチンにするための注意点
CASE752 as CANVAS

アイランドキッチンで考慮しなければならない大きなデメリットは騒音と臭いです。

まず騒音の問題ですが、音が静かな工夫を施されている換気扇やシンクを選べば抑えることができます。換気扇は単純に稼働音が静かなタイプなら必要以上に不快な音をさせなくて済みます。

サイレントシンクの場合は水音が静かになる工夫がされているので食材や食器を躊躇することなく洗えるでしょう。キッチン選びをする際にそういった機能があるかどうかをチェックしましょう。

臭いの問題はこまめな換気で解消できます。調理中から調理後まで換気扇を回し続ければ臭いが部屋に充満するのを軽減できます。香りの強い料理を作った場合は、併せて窓を開ける工夫をすれば問題はないでしょう。

また、収納が少ないという点も懸念されがちですが、キッチンの壁に収納スペースを設けることで解決できるでしょう。

しっかり比較して理想のアイランドキッチンを作ろう

アイランドキッチンは壁に面していない、ほかとは一線を画したタイプのキッチンです。常に家族とのコミュニケーションが取りやすい、調理がしやすいといった魅力があります。高級感もあるため、アイランドキッチンに憧れる人は多いでしょう。

デメリットも存在しますが、騒音や臭いは対策することで問題を軽減できます。メリットとデメリットの両方をしっかり比較検討してから決めましょう。

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