採光のお話。

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2019.4.18(木)
住宅を設計する上で必ず必要になるもの。
『採光』。
住宅の居室については最低限必要な採光面積が決まっています。​
住宅地など敷地が密集した地域ではなかなか採光が取りにくいこともあります。
今日はとある物件のフリーダム検査。
名古屋市でもうすぐ竣工予定の物件にお邪魔してきました。
立地は住宅地で建物が密集している地域。​
1階は間取りによってはなかなか採光がとりにくい。。​
今日の物件はLDKにしっかりと光が入るように2階LDKの間取りでした。​
インテリアはお施主様がお好きなカフェをイメージしたナチュラルなテイストで、
シンプルに明るいトーンでまとまっていました。
2階に上がると太陽光がしっかりと入る明るいLDKが広がっていました。
そんなLDKには天窓が2つ。
そこから入る光がとても気持ちよく、照明がなくても昼間は十分明るい空間となっていました。
ついついお昼寝したくなっちゃう気持ちいい空間。
そんな光を取り込んでくれる天窓を眺めていると、、、ふと思い出しました、、、
学生の頃に行ったローマにあるパンテオン神殿。
およそ2000年前に建てられたとされるパンテオン神殿。
円形の柱が何本も建つ外観はその時代に作られたとは思えないほどの
スケール感、ダイナミックさで圧倒されてしまいます。
そして中に入ると心地いい光が降り注ぐ、神秘的な空間が広がっているのです。
天井を見上げると見えるのが、ラテン語で「オクルス」というパンテオン神殿の採光の目。
時間や季節によって太陽の位置は変わります。
そんな移り変わる太陽の光がオクルスから室内に降り注ぎ、
その光によって映し出される部屋の意匠がまたとても神秘的で、美しい空間です。
2000年も前に太陽や月の光を緻密に設計してこの開口をつくったと思うと、本当に感動します。
現代では照明もあります。
作り出せる人工的な光もいいですが、この時代だからこそ太陽の光、自然の光を使って印象的な
空間をつくってみたいものですね。
改めて建築の素晴らしさを実感した1日でした。

◆◆愛知県名古屋市の建築実例はこちら

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