住まいの設計2015年9月ー10月号


設計・デザインのエキスパートと
地盤のスペシャリストがコラボ

家づくりエキスパート対談


年間320棟もの注文住宅を手がけるフリーダムアーキテクツデザインと、業界トップクラスのシェアを誇る地盤ネットが業務協力を果たした。設計と地盤のエキスパートが手を組む理由と住まいづくりへのメリットは? 両社の代表取締役社長がこれからの家づくりについて語った。


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住宅業界の慣習に囚われず無駄なくハイレベルな家づくりを目指して

フリーダムアーキテクツデザイン株式会社 代表取締役社長 鐘撞 正也(以下:鐘撞):まず、御社の事業やサービス内容をご紹介いただけますか。

地盤ネット株式会社 代表取締役社長 山本 強(以下:山本):当社の仕事は、地盤調査・地盤補償です。ただ、調査の結果、地盤改良工事が必要になった際も、工事は請け負わないことが、多くの同業他社と違う点です。

鐘撞:当社も設計のみで勝負し、建築工事は別の会社に発注しています。この専門性こそ、我々がタッグを組む意義です。 山本当社は当初から「地盤のセカンドオピニオン」を標榜していました。別の会社が行った地盤調査結果を再チェックし、工事の必要の有無や、過剰な工事が要求されていないかを判定します。建主の理解を深め、不利益を軽減することが目標です。サービス開始以来、過剰な工事の削減は3万棟以上に達しています。

鐘撞:建主への誠実さがとても響きます。「地盤セカンドオピニオン®」以外に反響が大きいサービスは何でしょう?

山本:最近注目されているのは、簡単に災害リスクがわかる「地盤カルテ」です。

鐘撞:購入候補地の住所を入れるだけで、即座にメールで地盤の採点表が届くシステムですね。

山本:日本は非常に自然災害の多い国です。リスクを知らずに土地を購入し、不利益を受ける建主を減らすために、今春、「地盤カルテ」の無償公開を決めました。事前情報を確認することで、その土地の災害リスクや改良工事率を把握した上で土地購入や建築プランの検討がおこなえます。これは住宅建築プロセスの変化といえるでしょう。現在は個人向けの無料相談窓口も設けています。さらに、今年リリースのサービス、「地盤安心住宅®PLUS」の補償は液状化にも対応していますので、広く皆様に知って頂きたいですね。


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鐘撞:災害を回避するだけでなく、その土地の購入の是非を検討する材料として、とても有効ですよね。利便性・広さ・安全性・予算。なにを優先するかは建主によって異なりますから、このように簡単に比較検討できるのは、本当に素晴らしいサービスだと思います。しかも地盤カルテを使えば、建物設計後に地盤の問題が発覚して予算配分やプランそのものを変えざるを得なくなるようなトラブルから解放されます。これはプランを大切にする我々にとってはもちろん、建主に大きなメリットのあるサービスですね。 弊社は住宅づくりの設計業務だけを行うわけですが、地盤や施工など各分野のエキスパートが責任を持って仕事をまっとうし、コストのかかり方を明確にして、無駄なくハイレベルな家をつくるというこのスタイルを広めることが目標です。大手ハウスメーカーをはじめ、住宅業界はとにかく分かりにくくて、建主に見せる見積の内訳も不明瞭であることが多いですから。

山本:調査と工事の区分の曖昧さなどは、その代表的な例ですね。建主のためを思えば、専門家のわれわれが情報をオープンにし、情報格差によって生まれる不利益を解消しなければいけません。

鐘撞:業界の常識にとらわれず、自由で効率的な考えで建主と家づくりに向き合う会社が増えてほしいですね。今回の業務協力はその第一歩にしたいと思っております。


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