LiVES2019年4月号


経験豊富なフリーダムの設計者、岩本さんに聞く
個性あふれるフリーダムの間取りは、こうして出来上がる

自分たちの生活に合ったオンリーワンの間取り。
これは、自由設計の注文住宅だからこそできる醍醐味。
数々の家族の理想の暮らしを形にしてきたフリーダムの岩本さんに間取りづくりの“押さえどころ”を聞いた。

text_Haruko Hamahori photograph_Asami Uchida


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年間約400棟の注文住宅を手がけ、独立系建築設計事務所では、受注件数トップクラスのフリーダム。住まい手ごとに異なる〝理想の間取り〟を実現するために、住まい手は、どのようにイメージし、設計者に伝えたら良いのだろうか?



理想の間取りのイメージどうやって伝える?

【岩本】
「住まいに関して、事前にたくさん勉強して来られる方もいらっしゃいますが、むしろ私は、家族のライフスタイルや家族間の心地いい距離感などの感覚的な部分を重要視しているので、漠然とした状態でお越しいただいても全然構いません。必ず聞いているのは、これまでに住んできた家について。一体何が不満だったのか。ここから、理想の住まい像が見えてきます。特に今、住まわれている家の間取り図があると話が広がりやすいですね」

【LiVES】
注文住宅の場合、土地の形や周辺の環境も、間取りをプランニングする上で大きく影響しますよね?

【岩本】
「狭小地や傾斜地、変形地、住宅密集地など、ほとんどの土地が何らかの課題を抱えているものです。私たちはお客様の要望を聞いたうえで、これらの課題とどう折り合いをつけるか、考えていきます。例えば三角形の土地に建てた家(75ページ)。こちらは設計も施工も難易度の高かった事例ですが、三角形の土地だからこそ生まれた空間の強弱や奥行きで、快適な住まいにすることができました。また、「眺望の良さを活かしたい」というお客様のニーズを汲み取って、自然豊かな景色を、大開口から積極的に取り入れた家(76ページ)。こちらは、プライバシーに配慮しつつ、開ける方向に思い切り開口部を設けました。借景を優先してて間取りが決まった例です」

【LiVES】
土地のもっていた課題や特徴も、住まいの個性に変えることができる。

【岩本】
「そうです。一つひとつ異なる土地や周辺環境の条件を間取りに活かせるのは、自由設計の注文住宅ならではの醍醐味と言えますね」

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家族の意見が合わない!そんな時はどう解決?

【岩本】
「家族間や夫婦間で意見が合わないことはよくありますね(笑)。特にデザイン優先か、使い勝手などの機能性重視かで意見が割れることはしょっちゅうで、前者がご主人様、後者が奥様というケースが多く見られます。設計者としては、どちらかの意見に加担することはせず、中立の立場をキープするよう心がけています。また、言葉のやりとりだけでは感情的になりがちなので、できるだけ図面や3Dパースを使って、ビジュアルで見せながら、納得いただけるように工夫していますね。 例えば収納の場所や大きさについて意見が分かれる場合。こんなときは図面上に付せんで収納するものを書いて、打ち合わせに応じて場所や数を調整するようにします。こうすることで、必要な収納の数と大きさが視覚化されて、着地点が見えてくるものです。 可能であれば、家族で話し合い、答えを出してから来社される方が打ち合わせもスムーズですが、どうしても意見が食い違うようでしたら、設計者を交えて話し合うのも一考です。第三者がいることで、お互い冷静に話し合えますからね」


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変化するライフスタイルと、間取りのギャップは?

【LiVES】
竣工時に快適だった間取りが、暮らしの変化で使いにくくなるということも多いようです。

【岩本】
「特に子育て世代は成長に合わせてライフスタイルが大きく変化します。現在、お子さんがいない家庭でしたら、子ども室を設けるのではなく、用途を変えられる個室を提案するようにしています。今の生活ではワークスペースや趣味スペース、第2のリビングなど、子ども限定の個室ではなく、自分たちが使うことを目的にして、将来子ども室にもなり得る個室にしておくのです。 さらに、『そもそも子ども室が本当に必要かどうか』ということも聞くようにしています。すでにお子さんがいるお客様にも同じ質問をしますが、ニーズを掘り下げて丁寧に聞いていくと、『個室じゃなくていい』という、ご本人も思ってもみなかった結論に落ち着くこともよくあるのです」

間取りに凝れば予算も上がる。やり繰りは?

【LiVES】
凝った間取りになればなるほど、建築コストも上がります。要望が多すぎて、限られた予算に収まらないという時、フリーダムではどう調整されていますか?

【岩本】
「リビングや収納、中庭など、お客様の要望の強さによって優先順位をつけて間取りを決定し、そのままの形で収まらない場合は、解釈を変えるなどして調整することが多いですね。それと、間取りを考える段階で、デザイン性と耐震性とのバランスは常に併行して考えています。フリーダムの設計者は、経験の豊富さから、お客様の要望を妥協することなく間取りに反映しつつ、工事予算をやり繰りするたくさんのノウハウを持ち合わせているんです」

【LiVES】
無理は遠慮なくたくさん言った方がいい、ということでしょうか?(笑)

【岩本】
「理想の間取りを実現するには、設計者ととことん対話を重ね、設計者の能力を〝上手に活用する〟。これに尽きると思いますね」


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■LiVES(ライヴズ)
デザイン住宅、デザイナーズ・マンション、リフォーム&リノベーション、建築家など、
スタイルのある住宅を手に入れるための情報誌
隔月刊誌:奇数月15日発売  発行: 株式会社第一プログレス
http://www.livesjapan.com/

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