荒川区の
注文住宅と建築実例

荒川区の北東部には隅田川が流れていて、南西部の一部地域は高台のエリアであるものの、区内のほとんどのエリアは平坦な土地です。荒川区の代表的なエリアは南千住、荒川、町屋、東尾久、西尾久、東日暮里、西日暮里などの地域に分けられます。それぞれの地域は住宅地の色合いが強かったり、商業地のイメージがあったりしますが、東京都では戦略的な都市づくりの一環として荒川区の一部のエリアを「センター・コア再生ゾーン」と「都市環境再生ゾーン」に指定して都市づくりを進めています。注文住宅を建築する際にはこのような情報にも注目しておくことが欠かせません。

「センター・コア再生ゾーン」は日暮里エリアです。JR山手線・京浜東北線が利用でき、日暮里・舎人線の整備が進んでいることから、主に日暮里と西日暮里を中心としたエリアに商業施設の建設を推進するという流れがあります。白鬚・鐘ヶ淵エリアは防災拠点の拡充と、住みやすく安全な市街地の形成を推進していく予定です。

「都市環境再生ゾーン」は荒川・隅田川周辺のエリアが指定されています。古くからの木造建築物が密集している場所であることから、道路計画の整備や拡張などをはじめ、スーパー堤防と一体にした整備計画が進んでいます。建築物の不燃化を進めることで安全で暮らしやすい防災都市づくりを目指しています。さらに、河川沿いの整備を行い緑と水が調和した景観整備も推進しており、うるおいのある住空間をつくるためにさまざまな計画が進められていることも注目です。さらに、大規模な工場跡地の再利用についても防災面を含む安全性に重点を置いた都市計画を進めています。

東京23区内の東北部に位置している荒川区は、総面積が10.16平方キロメートルで東京23区のなかでは22番目の広さです。荒川区が公表している世帯と人口の調査によれば、平成28年1月1日時点の世帯数は11万816人、人口の合計は21万1202人でした。令和2年2月1日現在の世帯数は11万7228人、人口の合計は21万7146人であり、過去5年間で世帯数、人口共に6000人ほど増加しました。

参考：世帯と人口／荒川区公式サイト

過去5年間の荒川区においての人口は、ゆるやかに増加傾向にあるものの、世帯数はより増えていることがあげれらます。このことから、そのほかの東京23区エリアと同様に核家族化がすすんでいることがわかります。さらに、区内の夜間人口と昼間人口を比較すると、夜間人口のほうが増加傾向にあり、荒川区全体でみると通勤や通学先として利用している場所というよりも、居住地としての性格が強くなってきていることも特徴的です。人口が増加しているエリアは南千住八丁目周辺。一方で、荒川六丁目、西日暮里六丁目は人口減少エリアになっており、区内でも人口の増減はエリアごとに傾向が異なります。

荒川区の交通アクセスは複数の鉄道路線が利用可能であり、区内のどこに住んでいてもなんらかの公共交通手段が利用できるのが魅力です。JR線では、山手線と京浜東北線が利用可能で、西日暮里駅や日暮里駅を利用している場合には特に都心へのアクセスが良好です。さらに、上野や東京駅にも数分でアクセスできるので出張などで新幹線を利用するときには便利な地域といえるでしょう。JR線はほかにも常磐線・東北本線などが利用できます。さらに、東京メトロは日比谷線と千代田線が利用可能です。京成線も利用できるため、成田や羽田空港へのアクセスが良好なことも魅力です。

さらに、都電荒川線は荒川区内を横断していて生活路線としても便利です。そのほかには、つくばエクスプレス、日暮里駅始発の日暮里・舎人ライナーがあるため、さらに成田空港などへのアクセスが便利になりました。鉄道だけでなく都営バスの路線もあり、生活するために必要な公共交通機関の充実度は高いといえます。区内では巡回コミュニティバスの「さくら」「汐入さくら」が走っていますので、手軽な移動手段として利用できるでしょう。このように荒川区内の交通機関はたくさんあり、駅やその周辺エリアのバリアフリー化も進められているため、子供やお年寄りがいる家族でも安心して利用できることも特徴です。

荒川区には日本でも有数の繊維街があります。日暮里繊維街は約1キロメートルにわたり80件以上の生地や織物に関する繊維問屋街や専門店が続いています。ここに来れば和装をはじめ、洋服に関わる服地、付属製品からアクセサリー関連まで服飾に関するすべてのものが揃うといわれているため、国内のみならず、海外からも多くの人が訪れるエリアです。JR山手線、京成線、日暮里・舎人線の3路線が利用でき、駅からすぐのところにあるため、手軽に散策ができるのも魅力です。交通アクセスがよいにも関わらず、駅周辺は落ち着いたイメージがあります。

子育て世代で荒川区に注文住宅を建てることを検討している場合、子育てがしやすいかどうかも重要なポイントになります。荒川区で実施している取り組みのひとつに「あらかわキッズ・マザーズコール24」があり、妊娠や出産、子育て中の育児に関わる悩みについての相談を24時間365日年中無休で行ってくれるサービスが受けられます。答えてくれるのは看護師資格を取得している専門スタッフなので安心です。たとえば、初めての育児であれば不安がつきものです。周囲に気軽に相談できる人がいないときには、サポートを受けることで疑問や悩みが解消できる可能性が高いです。要望があれば、医師や臨床心理士にも相談できるため心強いサービスといえるでしょう。「あらかわキッズ・マザーズコール24」は荒川区民で、妊娠中から18歳未満の子供がいる保護者であれば誰でも利用可能です。

住みやすさを考えるときに、防災や治安対策なども気になるものです。荒川区では「災害に強いまちづくり」「犯罪ゼロ社会」の実現に向けてさまざまな取り組みを行っています。防災に向けて広域避難場所と避難経路の整備を進めており、さらに、住宅の不燃化や耐震化に向けての支援を実施しています。さらに、防災広場などをつくるなどの取り組みも進めながら区民が安全に暮らせるように配慮していることも注目ポイントです。治安対策については、空き巣に狙われない場所を改善することで、暗い場所でも安全に過ごせる街づくりを進めています。また、荒川区は地域のコミュニケーションが比較的良好であることから、犯罪認知件数が東京23区のなかでも少なくなっています。治安や防犯面では安心な状況にあるといえるでしょう。

さらに、荒川区では区民がより快適で安らげる住環境を提供するために、子育てしやすい住環境に重点を置いて街を整備しています。商店街の活性化や、駅周辺のバリアフリー化、隅田川沿岸の整備をして景観を向上させるだけでなく、公園をつくったり、緑豊かなエリアにして誰でもくつろげるような場所になるように取り組んでいます。

荒川区は交通アクセスが良好で、都心や地方、さらには海外へのアクセスにも優れた立地です。生活の利便性を求めるのであれば、荒川区で注文住宅を建てることを検討するのもひとつの方法です。さらに、都市計画としてさまざまな取り組みが進められているため、どのエリアに建てるのがよいかは地元の土地に詳しい専門業者のアドバイスを聞いたり、区役所から情報を得たりするようにしましょう。